「第10回 Dymola/Modelica/FMIセミナー2024」
を開催しました
大変多くの参加申し込みをいただきまして、誠にありがとうございました。
おかげ様で、大盛況のうちに終了いたしました。
また、ご参加いただきました皆様、長時間ご清聴いただきまして誠にありがとうございました。
今後とも皆様のお役に立ちますよう、最善を尽くしてまいります。
セミナー内でご紹介しました物理モデルシミュレーションツール「Dymola®の詳細はページ下部よりご確認ください
※クリックすると拡大できます。
環境問題は人類の共通の課題であり、各国で2050年のカーボンニュートラル達成に向けた取り組みや方針が公表されており、多くの企業が重要な役割を担っています。
気候変動への対応は、企業が自らの環境負荷を低減し、持続可能なビジネスモデルを構築することが求められています。
そのため、各企業においては、下記の取り組みが必須となります。

  • 効果的な省エネルギー技術の導入
  • 再生可能エネルギーの積極的な利用
  • 廃棄物の削減
  • 生産プロセスの最適化
  • 持続可能な開発および製造方法の採用

特に、イノベーションと企業間の協力を通じて、低炭素な製造・開発プロセスを推進し、温室効果ガス排出量を大幅に削減することが求められています。
それらを達成するためにはより高度な制御技術や制御対象の複雑なモデルを柔軟にモデリングすることが必要になり、下記課題に対応することが重要です。

  • 制御対象モデルの作成(開発工程の前倒し)
  • 複雑なシステムのモデル化(機能の見える化)
  • 共通のインターフェース(関係企業、部署間での資産モデルの共有)
  • 開発者の安全確保

これらの課題に対して、1DCAEと呼ばれる物理モデリングツールがとても有効です。

1DCAEでは、市場ニーズより得られた要求仕様(製品価値や機能)を起点に、構想設計や統合設計を行う際、製品の機能的な振る舞いを見える化することができます。
これにより、物事の本質を捉えて、機能を見える化することができ、複雑なシステムの高品質化や工数削減による市場投入への期間短縮が期待できるので、製品開発において高く評価されています。

本セミナーでは、ダッソーシステムズ社のModelica系物理モデルシミュレーションツール「Dymola」を中心に、従来のMBDに物理現象を複合的に組み込み、シミュレーションの精度向上や安全性、信頼性に貢献する手法を提案しました。また、実際のユーザー事例を通じて、環境対応技術の具体的な導入例をご紹介しました。さらに、開発ニーズに対応するための複数のシミュレーション環境の連携について、Functional Mockup Interface (FMI) を含むツール連携の事例も併せて紹介いたしました。
※ 物理モデルシミュレーションツール「Dymola®」の詳細は、ページ下部よりご確認いただけます
日時2024年12月6日(金) 13:00~17:30
開催形式オンライン(ZOOM)
主催ネオリウム・テクノロジー株式会社
協賛ダッソー・システムズ株式会社
プログラム
時間 発表者
13:00~13:05 オープニング
13:05~13:50
『構想段階でモデルをベースに考えるデザイン』
Ohtomi Design Lab. 代表 大富 浩一 様

1Dモデルを用いることにより、製品開発初期の構想段階で様々なアイデアを評価可能とすることができる。 その考え方、方法について述べるとともに、再生可能エネルギで自活する”グリーンシティのデザイン”を含め、いくつかの事例を紹介しました。
13:50~14:35
『タイトル未定』
ダッソー・システムズ株式会社 CATIA Systems Industry Process Consultant Guillaume VIRY 様

※TBD
小休憩
14:40~15:20
『Modelicaによる車両評価用モデルの構築と解析事例』
日野自動車株式会社 車両性能統括部 瀬野 堅司 様

商用車の車両開発においてModelicaモデルを用いた様々なモデルベース評価を行っており、各評価用途に応じて、それぞれ適切な車両モデルを構築する必要がある。
様々な評価用途に向けて、最適な車両モデルを効率的に構築するための車両モデルの構成と、構築した車両モデルを用いた解析事例を紹介しました。
15:20~16:00
『DymolaとModelon Impactを組み合わせた機械系モデルのパラメータ最適化と社内展開の事例紹介』
村田機械株式会社 L&A事業部 開発部 田尻 明子 様

1Dシミュレーションの将来性について夢を語られる事は多い。しかし実際の企業の開発現場ではまだまだ多くの課題がある。自動車業界で多用される1Dモデルがなぜ一般製造業では普及できてないのか。その解決案の一つとして実際の現場の機械開発者がModelica系ツールを組み合わせて行った開発事例とその社内展開の方法を紹介しました。
小休憩
16:05~16:45
『Modelica IBPSA Libraryを用いたTABSの最適制御手法の検証』
北九州市立大学 国際環境工学部 教授 白石 靖幸 様

近年、執務空間における快適性・省エネ性を両立させる空調システムとして、躯体蓄熱型放射空調システム(TABS)が注目されている。ここでは、建物・設備側の物理モデルとしてModelica IBPSA Libraryを用いてTABSを再現し、モデル予測制御によるTABSの制御性能やピークシフト効果等の検証結果について紹介しました。
16:45~17:25
『バッテリのモデリングと制御に役立つBattery Libraryの紹介』
ネオリウム・テクノロジー株式会社 営業部 溝口 伸雄

環境問題への配慮や自動化、電子化が進む中で、さまざまな製品にバッテリが搭載されています。バッテリの安全性や長寿命化が重要な課題となり、バッテリの最適な制御設計のために、熱や劣化予測を考慮したバッテリモデルが必要です。ここでは、そのようなモデルを提供するBattery Libraryについてご紹介しました。
17:25~17:30 クローズ
関連製品紹介
物理モデルシミュレーションツール「Dymola®
直感的にかつグラフィカルにモデリング可能なシミュレーションソフト
Dymola®は、Modelica®(オブジェクト指向の物理モデリング言語)で記述されたライブラリ(部品)を用いて、直感的にかつグラフィカルにモデリングできるシミュレーションソフトです(ユーザーライブラリも容易に作成可能)。
  • ModelicaStandardライブラリの最新版に逸早く対応。
  • Modelica®(ライブラリ)の直感的、かつグラフィカルなモデリングが可能。
  • 微分代数方程式の導出や数式処理、及び最適な数値計算が可能(専用の積分アルゴリズム搭載)。
  • クラス(部品)を容易にカスタマイズ(ユーザーライブラリ作成)可能。
  • Simulink®と容易に連携が可能(S-Function化・HILS化等)。
  • 豊富なオプション(ライブラリ・機能)が適用可能。
  • FMUにて様々なツールとの連携が可能。
▼ 物理モデルシミュレーションツール「Dymola®」の詳細はこちら ▼
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